私欲のやきもの

日々悶々と過ごす
陶芸家 加藤直樹の日常
「声の仕事」という選択肢
少し前の話ではありますが、友だちと昼食を食べた。
彼はスマートフォンであるサイトを開きながら
「こういうのを作ったんだ」
と見せてくれた。

ボイスプランニング

声優やナレーターを目指す人たちのためのスクールで、短期レッスンからできるのが特長のようである。


彼とは20代のころバンドを組んでいたが、彼が音楽関係の仕事に就くために上京することになりバンド活動は休止。その後CM音楽制作会社でディレクターとして楽曲の制作や若手ミュージシャンの指導を行っていた。時々電話で「あそこで流れてるのがこないだ作った曲だよ」という話を聞いていて実に頼もしかった。
その彼が岡山に帰ってきてなにやら動き始めたのである。

聞くところによると、岡山などの地方では声優やナレーターなど声の仕事に夢をいだく人たちをサポートする学校がないらしい。中学や高校時代に「夢は声優です」と言ったところで、結局通えるのは勉強の塾しかないということか。とても悲しい現実。

せっかくならば、好奇心にあふれ感受性の強い時期に少しでもそういう学び場に通うことで、夢を実現させる手がかりを得る子どもたちが増えたらいいな、と彼の話を聞きながら思った。


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いまさらですが
あけましておめでとうございます。
もう半月もたってしまいました…

今年もいろんなことがありそう。充実した年にしたいです。いや、します。
目標は「逃げない」と「連絡をちゃんとする」です。

なんだか人としてずいぶん足りてなさそうな目標ですが、こんなことでも僕にとってはでっかい目標です。
「連絡をちゃんとする」はすでに守れてない感があります。まだ16日しかたってないのに。
あと350日もあるのに大丈夫かなぁ。

まずは「目標を忘れない」っていう目標が必要な気もしますが…


とまぁそんなこんなで今年もよろしくお願いします。



さて、今は益子町のギャラリー緑陶里で「ぐいのみ展」に参加中です。
詳しくはギャラリー緑陶里のブログをどうぞ
僕はこのぐいのみを作っている時にあまりのほこりっぽさで結膜炎になってしまいました。

そういえば年末ははなちゃんも肺炎で入院したりインフルエンザにかかったりばたばたしたなぁ。
そして今年は妻が本厄です。今月末には引越しをするのにちっとも片付けができてなかったり。


たいへんなこともひっくるめて楽しめたらいいな。

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プチ旅行(広島&京都)
ここのところ動きたい欲求がうずうずしてて突発的に1週間のうちに広島と京都に飛び出してしまいました。


まずは広島。
朝から雨が降り続いてとても寒かったです。
僕が県外に旅立つとだいたい悪天候なのでもう慣れましたが。
はじめに府中市のエリアギャラリーにおじゃましました。
オサレな空間。天井の高さがモノ置くにはちょうどよいとこでした。(写真撮り忘れました…)
同じ敷地内にある、さまざまな木の倉庫(さすが府中!)もかなり楽しかったです。
そして来年個展させてもらえることになりました。その時にはたくさん写真撮ります。


そこからは陶芸家の正守千絵さんのコーディネートによって天満屋福山店でやってた桑田卓郎展と正守さんの工房見学、広島の作家さんとの交流へ。






このピンクのかわいらしい箱。
電気窯なんです。
正守さんの工房でひときわ目立ってました。というよりまだものがほとんどありませんでした。
最近は耐熱塗料の進歩でいろんな色にできるんですって。
水玉とかストライプにもできるそうです。オーダー家具みたいで愛着わきますね。


その後は広島駅裏からはじまる夜の物語。
アートや陶芸の話から下ネタまでそれはそれはめくるめく夜でした。
後半からの記憶が曖昧なのが非常に悔やまれますが。

正守さんほんとにお世話になりました。




広島から帰って1日したら次は京都へ。
こっちではギャラリー&美術館巡りが主でした。




↑これは山下萌ちゃんの個展の様子です。
数年ぶりに会いましたが大人な雰囲気になってて作品も良くなってて、ほんとよかったです。

京都にはギャラリーがすごいたくさんあるんですね。
ギャラリーまわるだけで1日があっという間に終わってしまうくらい。
展覧会はこのふたつ。
ジパング展@京都高島屋 9.28〜10.10まで(すでに会期終わってました)
シュバンクマイエル展@京都文化博物館 別館ホール  10.7(金)〜10.23(日)まで


どちらもすごい刺激的でよかったです。
ジパング展は現代美術でしたが、まずはどれも作品がでかい。そして濃い。
この1枚の中にどれだけの時間と思想が濃縮されているのかと考えると、自分の仕事の甘さが浮き彫りになって、会場出るころには猛反省してました。
シュバンクマイエルさまはさすがの一言でした。思考回路が飛び過ぎててほんとおもしろかったです。シュールすぎ。その作品たちをまじまじとまたはほれぼれと鑑賞するお客さんたちが全員変態に見えるくらいにシュバンクマイエルワールド全開でした。



そして締めはお寺で。




ここは大原の三千院です。
広い木立のなか一面苔むしてて湿気に囲まれました。
植物から放出された水分を全身で吸収できるあの環境はステキです。
解説によると仏教音楽の聖地だそうです。この空気の中でどんな音楽が奏でられてたのか気になります。
ちなみに三千院は最澄が延暦寺のあとに建てたんだそうです。


今回の旅はほんと刺激でいっぱいでした。
たくさんのものが吸収できました。
やる気がもりもりなのでとにかく頑張ります。
次の個展は春なのでそれまでにしっかり作品作ります。


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横浜トリエンナーレ
その日はそこそこ天気のいい日でした。
夜行バスに揺られ早朝から横浜の街に降り立ちました。
横浜トリエンナーレを体感するために。

評判よろしい横トリがいったいどのようなものなのかいままで行ったことがなかったんです。
まずは会場のひとつbankart(日本郵船海岸通倉庫)へ。
近くには赤レンガ倉庫もある港近くの建物。普段はギャラリーへカフェになっているそうです。




これは赤レンガ倉庫です。



今回の横トリはbankartと横浜美術館を主会場にOUR MAGIC HOUR‐世界はどこまで知ることができるか?‐ というテーマで展示が行われています。
できるだけ事前情報なしに(賞など獲って既知の作家さんは除いて)オープンな気持ちで作品に対峙しましたが、全体の印象としては「衝撃」というより「沁みる」。心にじんわり響く作品が多かったです。
ダミアン・ハースト(横浜美術館)の蝶のステンドグラスはさすがに衝撃でしたが。

bankartの空間はとても人なつこい空間でした。
有機的な作品が多かったからそう感じたのかも知れませんが、作品を近くに感じることができました。


そして横浜美術館へ。
横トリのポスターにも使われているミルチャ・カントルの映像作品は秀逸でした。
真っ白い空間にホウキを持った女性が1列に並んでいて、前の人の足跡を履きながら進んでいくという映像なんですが、構成、アングルあいまっていろいろなことを感じさせてくれる作品でした。
僕は輪廻を感じました。あまりに良かったので3回も見てしまいました。








その日はそこそこ天気がいいという予報だったはずなんですが、お昼くらいから雲行きあやしくなり急な暴風&豪雨!





荒れた天気は夜までもつれ、その日の夜に予定されていた「free dommune 0」という2万人規模のフリーイベントも中止になったのでした。 嗚呼 無情。
そして苦笑い。





追伸 こちらは横浜美術館に展示されていた妖怪「にがわらひ」でした。




横浜トリエンナーレ 
 OUR MAGIC HOUR‐世界はどこまで知ることができるか?‐
2011.8.6〜11.6

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南北楽観主義〜せとうち〜
玉野みなと芸術フェスタの一環としておこなわれている南北楽観主義に参加してます。






「南北」とは一つには宇野と高松の地理的な意味を示しており、もう一つには、対峙するものを指しています。インフラ整備や天候・地理的な要因により中四国地方は、東西に対してのアクセスや交流に比べ、南北方向に対しては交流が難しい現状があります。
これを身近な南北問題と捉え、かつてはなかった文化的な「縦(南北の道)」を築くことで、新たな文化の広がりや活動の可能性、顕在化が進むのではないかと考えました。
又、「楽観主義」とは鑑賞者に対してのメッセージでもあり、純粋に観て・感じて・楽しむことを前提とした「楽観主義鑑賞」で楽しんでいただけたらという願いをも含んでいます。



■芸術生活によるつじつま-trap-  勝木繁昌
 9.3(土)〜9.10(土) 10:00〜18:00 ※最終日は17:00迄
 @玉野市文化会館バウハウス
   岡山県玉野市築港1-10-10
   TEL 0863-33-8118
   tamanoshibauhaus.web.fc2.com/top.html

 アーティストトーク 9.3(土) 11:30〜12:00


■光のめぐり  あきやましんご
 9.4(日)〜9.11(土) 10:00〜18:00 ※最終日は17:00迄
 @Sans quoiサンコア
      岡山県玉野市築港1-4-15
   TEL 0863-32-0866

 アーティストトーク 9.11(日) 15:30〜16:00


■私波止場で泣いてます  千葉尚美・凡土
 9.3(土)〜9.11(日) 10:00〜18:00 ※最終日は17:00迄
 @駅東創庫内ギャラリー
   岡山県玉野市築港5-4-1
   TEL 0863-32-0081
   www.unokotochi.jp/ekihigashi/

 アーティストトーク 9.11(日) 16:30〜17:00


■美しい または 美しい  森美樹・加藤直樹・清水直人
 9.3(土)〜9.11(日) 11:00〜19:00 ※最終日は17:00迄
 @Sottoprodottoソットプロドット
   香川県高松市丸亀町14-4 高松丸亀町弐番館3F
   TEL 087-813-1682
   www.sottoprodotto.com

 アーティストトーク 9.11(日) 11:00〜12:00



OPENNING PARTY
9.3(土) 18:00〜20:00 
 @Sottoprodotto


車座談義
9.11(日) 17:00〜18:00
 @駅東創庫内ギャラリー
 テーマ:「せとうちを隔てたそれぞれの活動」
 ファシリテーター:山田茂(美術家)


CLOSING PARTY
9.11(日) 18:00〜20:00
 @駅東創庫内ギャラリー ※参加者は一品持ち寄りでお願いいたします。


アートクルーズ 南北楽観主義を巡るツアー
9.11(日) 9:00〜17:00
 集合場所:駅東創庫に8:30 ※駐車場有
 高松側から参加の方は11:00にSottoprodottoにお越しください。
 参加費:無料
 南北楽観主義の全会場をガイドとともにまわるツアーです。
 各会場のギャラリートークや車座談義、Closing Partyを巡る1日となります。


関連イベント
第6回ART MARCHE -ちいさなまち-
9.3(土)4(日) 11:00〜17:00
 @高松市丸亀町壱番街前ドーム広場







上記がリーフレットに載ってる概要です。
つまりアーティスト交流企画展として宇野3会場で高松の作家さん、高松1会場で宇野の作家さんが展示をするという内容です。
僕は高松のSottoprodottoソットプロドットという会場で森美樹さん(ガラス)清水直人くん(現代美術)と作品を展示しています。














今回は「土」をテーマに「骨」を作りました。
下の文章は作品にあてたものです。ちょっと文章が硬くなってしまったのを後悔してますが、考えてることはまんまその通りなので、作品の解説といったところでしょうか。




骨の土
 
土は風化した鉱物と植物や動物や昆虫の死骸でできています。これが微生物などの働きにより命の源に変わります。水と空気を蓄えて芽吹きをうながし、植物を成長させて地上に食料と癒しを供給するもとになっているわけです。そのため土は地球にしかないと言われています。
土は命を生むものでありますが、同時に死の受け皿でもあります。植物や動物が少しずつ腐っていき朽ちる。その果てが土です。つまり足の下には膨大な時間によって蓄積された死が横たわっていて、土はその全てを受け止めています。
 
死をあらわすことで、その続きにある生をあらわしたい。
 
土にとっては「死」は「生」の反対側ではなく、あくまで連続する作用のうちのひとつなのです。分解され風化していく骨自体がすでに新たな命をまとって次に動き出そうとしているように思います。
 





この作品展は見事に搬入日と初日が台風にあたりフェリー2日間欠航。僕も高松に2連泊しました(うちネットカフェに15時間滞在!)。
そんなときに運悪く中国銀行のメンテナンスでお金がおろせず、作家さんにお金を借りておろおろしつつ街をうろうろもできず。出展作家3人で身を寄せるように過ごしたのでした。


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台風12号めっ

「岡山は台風も来ないし災害の少ない県だから…」


というのは岡山県を紹介する時のひとつの決まり文句です。
実際、県民はほとんどそう思ってるでしょうし大震災以降も防災グッズを常備している家庭は少ないと思います。

台風12号は高知から香川を通って岡山に上陸しました。
僕は「南北楽観主義」の搬入で9月2日の早朝に高松にいましたが、四国・中国地方をランニングペース(時速10km/h)で通る台風のためフェリーがまったく動かず2日間足止めをくらいました。
しかし高松は3日の満潮時も大した被害はなく商店街も通常通り営業しているお店が多かったです。

それが岡山県となると31万人に避難勧告。これは先日のニューヨークにハリケーンが来たときの勧告人数に匹敵する数です。被害甚大。岡山・倉敷・玉野市の3市で7937軒の床上・床下浸水と報じられていますが、県北を含めると倍近い数になるんじゃないでしょうか。

「授業再開見通せず」http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2011090509212334/

「湯原温泉 復旧見通し立たず」
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2011090422092085/


実際に妻の実家は床下浸水し、4日朝に宇野港からそっちに向かっている間も駐車場が池になってるファミレスや冠水して通れない道路、臨時休業して水に濡れた商品をゴミ袋に詰めている大型スーパーなど、至る所で爪痕を見せつけられました。


こういう非常事態があると、やはり災害時の持ち出し品の準備と普段から親戚・友だちと連絡を取り合うことの大切さを感じました。

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愛おしい展終わりました
いい天気に恵まれた愛おしい展。
無事に終わりました。





暑さにも負けず来て下さったみなさまほんとうにありがとうございました。
さまざまに励まされました。






今回はサンコアの1階の空間に作品をほぼ置かず、空気を作るという試みをさせてもらいました。
いつもと違う空気を感じてもらえたんじゃないでしょうか。






朽ちた木。
枯れた花。

消えそうな影。
細い線。











土に還る前の命
死骸が堆積した結果の土
新しいものが生まれる土











モノを作る仕事って作っておしまいじゃなくて、そこはまだ始りで、それからきちんと伝えて人に愛でられて育てられていくものだと思います。
だから展示空間の空気を作れないと自分の作品のことをきちんと伝えられないんじゃないでしょうか。
考えを至らせてこその展示だと今回の2人展で思い知りました。

9月の3人展では異ジャンルの3人でひとつの空間の空気を作ります。
ミーティングを重ねて思想まで作り上げることができたらと思います。


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+
ひとつひとつ手仕事で丁寧に作りました。
+ PROFILE
+ 次の作品展は
【グループ展】ロデオバード展@シファカフェ(岡山) 2012.1.30〜2.12  【チャリティー展】倉敷からの風@スペース幹(倉敷) 2012.3.6〜3.11    【チャリティー展】ふくふくろ展@カフェZ(岡山) 2012.3.7〜3.11    【個展】@サンコア(玉野) 2012.4.21〜4.30
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